模試の個人帳票に「E判定」と表示されている。その一文字を見て、日東駒専を目指すのは無理なのか、それとも志望を残してもいいのか分からなくなった。
E判定は、その模試が設定した方法による現時点のデータです。軽視してよいわけではありませんが、一文字だけで「目指す・諦める」を決めると、どの科目にどれくらいの差があるか、志望学部の問題にどこまで対応できるかが抜け落ちます。
この記事では、E判定の記号を「科目別得点の偏り」「志望学部の過去問との差」「本番までの残り期間」の3つの数字に分けます。その上で、志望を残す条件、調整する条件、併願校を強化する条件を言語化します。
ここで「間に合う」「E判定から逆転できる」という保証はできません。模試も入試も条件が変わるためです。この記事の目的は、不安を「大丈夫」と塗り替えることではなく、次に見る数字と見直し条件を決めることです。
E判定の記号より先に模試の条件と科目別内訳を見る
同じE判定でも、三科目が均等に低い場合と、一科目だけが大きく低い場合では、学習の設計が違います。まず判定記号の下にある科目別得点、偏差、設問別の結果を確認します。
その前に、模試の条件も見ます。
- 志望大学のどの方式を想定した判定か
- 科目・配点・受験者層が自分の志望方式とどの程度近いか
- 受験した時期と本番までの期間はどれくらいか
- 模試当日に未学習範囲、欠席、時間配分の失敗などがなかったか
模試判定は参考にしますが、その数字が志望学部の実際の方式とどの程度対応しているかは別に確認します。判定を無視するのではなく、判定の中身を学習と受験校設計に使える大きさまで分解します。
1つ目の数字:科目別得点の偏りを一枚にする

一つ目は、科目別得点と、その中の主な失点です。三科目の得点を並べ、次の3状態のどれに近いかを見ます。
| 偏り | 状態 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 一科目集中型 | 一科目だけが明らかに低い | 弱点の範囲と回収期間を特定できるかが重要 |
| 全科目不足型 | 三科目がいずれも同程度低い | 基礎の完成範囲と受験校設計の両方を見る |
| 得意依存型 | 一科目の高得点で合計を支えている | 得意科目のぶれと他科目の最低ラインが重要 |
科目別の数字は、「英語が苦手」のような一言で終わらせず、主な失点の種類も添えます。単語・文法などの知識、読解手順、時間切れ、二択の判断など、次の学習に戻せる粒度にします。
この仕訳の詳細は[過去問の失点を4つに分ける復習法](/kakomon-gokaku-saiteiten-todokanai/)が所有する論点です。本記事では、志望を残すかの判断に必要な「低得点が一科目に集中しているか」と「失点原因を特定できるか」だけを受け取ります。
2つ目の数字:志望学部の過去問との差を見る
二つ目は、志望学部の過去問で、同じ条件の参考値とどの程度差があるかです。模試の偏差値と志望校の偏差値の差だけでは、志望学部の問題形式と自分の相性は分かりません。
過去問で見るのは次の3点です。
- 合計点の差はどれくらいか
- その差は一科目に集中しているか、全科目に分散しているか
- 失点は既学範囲の再現ミスか、未学習範囲か、形式への不慣れか
たとえ差が同じでも、既学範囲の時間配分だけで多く失点している場合と、三科目の基礎知識が広く未定着な場合では、残り期間に必要な作業量が違います。点差には「どの種類の差か」も添えます。
三科目の基礎が広く未定着なら、この記事で学習法全体まで広げず、[偏差値40台から大学受験を立て直す最初の一手](/hensachi40-daigakujuken-tatenaoshi/)で、各科目の出発点を分けてください。本記事では、その結果を「科目別得点の偏り」の数字として受け取ります。
合格最低点や配点は、年度・方式の違いで比較できないことがあります。大学公式の最新情報を確認し、同じ学部・方式・配点の参考値かを人間の目で照合してください。
3つ目の数字:残り期間を「学習日数」と「確認回数」に分ける
三つ目は本番までの残り期間です。ただし、カレンダー上の日数だけでは、実際に使える学習量を過大に見積もることがあります。
残り期間は、次の二つに分けます。
- 学習日数: 学校行事、他校の入試、移動、休養を除き、実際に学習に使える日
- 確認回数: 過去問や模試形式で、修正が得点につながったかを測れる回数
例えば、学習日数があっても、確認回数が一回しかないなら、広い範囲を一度だけ学ぶより、修正対象を絞って再測定できる大きさにする必要があります。一方、確認回数を複数回取れるなら、科目別の修正が実際に機能したかを見ながら調整できます。
高3秋からの日々の任務や期限の分け方は[高3秋の3期限による立て直し](/kousan-aki-nittokomasen-maniau/)が所有する論点です。本記事では、志望判断に使う「残り期間で何回検証できるか」までに留めます。
3つの数字から志望継続・調整・併願強化の条件を書く

三つの数字を一枚にしたら、「続けるべきか」という気持ちの問いを、条件の問いに変えます。
| 判断 | 条件の例 | 次に確認すること |
|---|---|---|
| 志望を残す | 差が特定科目・特定損失に集中し、残り期間に複数回検証できる | 次回の過去問で対象差が減るか |
| 志望方式・学部を調整する | 得意科目と配点の強みが現在の方式で生かされない | 最新の公式情報で科目・配点・方式を比較 |
| 併願を強化する | 全科目に広い差があり、残りの確認回数が少ない | 安全性の異なる受験校と日程を確認 |
この表は、どれか一つだけを選ぶためのものではありません。第一志望は残しつつ、併願校を強化するという組み合わせもあります。志望を残すことと、受験校全体を安全に設計することを対立させないことが大切です。
条件は数値だけでなく、期限も添えます。「次の模試まで」「二週間後の過去問まで」など、再判定する日を決めます。条件に近づかないときには、勉強量だけを増やすのではなく、志望方式・併願校・科目配分のどれを再検討するかを決めます。
志望を残すときも併願校と公式情報を同時に固定する
E判定で第一志望を残すとき、「第一志望だけを見て他は後で決める」とするのは避けます。併願校の方式・科目・日程によって、第一志望の学習に使える日数も変わるからです。
同時に確認するのは、例えば次の点です。
- 第一志望と併願校の入試科目・配点
- 共通して使える学習範囲と、学部・方式別の差
- 出願期間、入試日、合格発表、入学手続の期限
- 通学、学費、学びたい内容など、難易度以外の条件
これらは年度によって変更される可能性があるため、大学公式の最新募集要項や公式サイトで人間確認が必要です。判定記号だけで志望を変えるのではなく、受験校セット全体と学習日数を同時に固定します。
過去問の点差を一週間の復習へ変える方法は、[過去問の失点を4つに分ける復習法](/kakomon-gokaku-saiteiten-todokanai/)へ分けます。本記事では、3つの数字を使って「どの条件で志望判定を見直すか」を決めるところまでに留めます。
よくある質問
E判定からでも合格できますか?
個別の合格可能性をここで保証はできません。E判定は重要な参考情報ですが、科目別の偏り、志望学部の過去問との差、残りの学習日数・確認回数を分けて判断する必要があります。
次の模試で何判定になればいいですか?
判定記号だけを目標にせず、3数字のどれを動かすかを決めます。例えば、特定科目の主な失点を減らす、過去問の差を特定の損失で数点減らすなど、学習行動に戻せる目標を併記します。
保護者に志望校を変えるよう言われたらどうしますか?
判定記号だけで話すのではなく、3数字カード、志望を残す条件、併願を強化する条件、再判定の期限を一緒に見せます。意見が分かれる場合は、学校や塾の進路担当者などと、公式情報を確認しながら相談してください。
まとめ:今日はE判定の横に3つの数字を書く
E判定は無視する数字でも、一文字で志望を決める最終結論でもありません。科目別得点の偏り、志望学部の過去問との差、残りの学習日数と確認回数に分けて使います。
今日は模試帳票と直近の過去問結果を並べ、3数字カードを作ってください。その下に、「この条件に近づく間は第一志望を残す」「この期限までに近づかなければ併願・方式を再検討する」と1文ずつ書きます。
次回模試または二週間後の過去問で、3数字がどの程度動いたかを別々に比べます。それで、判定記号に振り回されるのではなく、学習と受験校設計の条件として判定を使えるようになります。

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